お気軽にお問い合わせください
営業時間 / 平日9:00~17:00
名古屋周辺での部品加工におけるコスト・納期にお困りの方へ

2025年12月8日
製造業のDX(デジタルトランスフォーメーション)が加速する中、現場では「過去の資産である2D図面(DXF)」と「最新の3D設計・加工環境」のギャップが大きな課題となっています。
特に生産技術や設計の現場では、5軸加工機の導入やCAE解析の必要性から、既存のDXFデータをいかに効率よく3次元データ(3D CADデータ)へ移行するかが問われています。
本コラムでは、機械工具商社として多くの製造現場をご支援してきた視点から、DXFデータの3次元化手法と、それを活用した調達・製造の効率化について解説します。
かつては2D図面(DXF/DWG)が設計・製造の共通言語でしたが、現在は3D CADデータ(STEP, IGES, Parasolid等)がその役割を担いつつあります。その背景には以下の理由があります。
しかし、多くの企業様で「過去の図面資産がDXFでしか残っていない」「3D化するためのモデリング工数が足りない」という声が上がっています。
「DXFファイルは3次元データを保存できるのか?」というご質問をよく頂きます。
結論から言えば、DXF形式自体は3次元座標(Z軸)の情報を持つことが可能で、ワイヤーフレームやポリゴンメッシュとしての3D形状を保持できます。
しかし、製造現場で求められる「3次元化」とは、単に線画が立体配置されていることではなく、体積や質量情報を持つ「ソリッドデータ」や、滑らかな面情報を持つ「サーフェスデータ」への変換を指すことがほとんどです。
一般的な2D CADで作成されたDXFデータは、あくまで「平面上の線分情報」に過ぎないため、これを3D CADで読み込んでも、そのままではソリッドモデルとして活用できません。これらを加工可能な3Dデータにするには、「変換(モデリング)」という工程が不可欠です。
では、保有しているDXFデータをどのように3D化すべきでしょうか。代表的な3つの手法をご紹介します。
最も一般的な手法は、3D CADソフトにDXFをスケッチとしてインポートし、輪郭線を「押し出し」や「回転」させることで立体化する方法です。単純な形状であれば短時間で済みますが、複雑な部品やアセンブリの場合、設計者の工数を大きく圧迫します。
「図面(DXF)と現物はあるが、正確な3Dデータがない」という場合に有効です。現物を3Dスキャナーで測定し、その点群データからCADモデルを生成します。自由曲面を含む形状や、図面にはない経年変化を反映させたい場合に威力を発揮します。
社内リソースをコア業務(構想設計や生産準備)に集中させるため、3D化作業を外部委託するケースが増えています。機械加工のノウハウを持つパートナーに依頼することで、単なる形状トレースではなく「加工要件を考慮したモデリング」が可能になります。
DXFを3D化することは、単に設計データをリッチにするだけではありません。調達・製造プロセスにおいて具体的なコストダウンと納期短縮をもたらします。
パール金属では、機械工具商社としての「情報収集力」と「マッチング力」を活かし、お客様のDXFデータ活用や3D化を支援するサービスを提供しております。
「2D図面しか手元にないが、3D加工が必要な部品を作りたい」
「現物から図面を起こし、予備部品を製作したい」
こうしたご相談に対し、最適な3Dモデリング、リバースエンジニアリング、そして実際の部品加工までをワンストップで承ります。
DXFデータの3次元化は、ツールの導入だけで解決する問題ではありません。「何のために3D化するのか(加工のためか、解析のためか)」を明確にし、最適な手法を選ぶことが重要です。
パール金属は、単なる商社機能にとどまらず、3Dスキャナー等の測定機器のご提案から、データ作成代行、そして最終的な部品製作まで、製造業の皆様の「困った」を解決するソリューションを提供しています。
2D図面の活用や3D化にお悩みの際は、ぜひ一度ご相談ください。